研究概要

「富岳」成果創出加速プログラムについて

プレシジョンメディスンを加速する創薬ビッグデータ統合システムの推進

「プレシジョンメディスンを加速する創薬ビッグデータ統合システムの推進」
(課題代表:理化学研究所/京都大学大学院医学研究科 奥野 恭史)


2015年2月よりスタートした「富岳」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題、重点課題1「生体分子システムの機能制御による革新的創薬基盤の構築」では、 「富岳」の運用開始直後から成果を最大化することを目的として、アプリケーション開発を協調的に推進してきました(Co-design)。2020年度以降は成果創出フェーズに入り、「富岳」を用いて、これまで開発したアプリケーションを利活用した研究開発を行い、成果を創出することとされており、各分野における世界最先端の成果が創出されることが期待されています。また「富岳」は、Society 5.0 や持続可能な開発目標(SDGs)等の実現のための大規模計算基盤であり、国が実施する他の研究開発プロジェクト、産業界、行政組織等との連携体制を構築しながら、最先端の科学的成果創出や成果の社会実装を強力に推進する必要があります。そのため、2020年4月よりスタートした「富岳」成果創出加速プログラムでは、「富岳」の計算資源を活用して、4つの領域で価値創造につながる成果が期待されています。

①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓(基礎科学分野、人文・社会科学分野)
②国民の生命・財産を守る取組の強化(健康長寿分野、防災・環境分野、エネルギー分野)
③産業競争力の強化(ものづくり分野、サービス分野)
④研究基盤


私たちは、重点課題1「生体分子システムの機能制御による革新的創薬基盤の構築」でターゲットアプリケーションGENESISのCo-designによって、「京」に比べて125倍の実効性能向上に成功しており、「富岳」×GENESISにより世界トップクラスの分子動力学計算が可能です。また、「富岳」で長時間分子シミュレーションを実施するための方法論開発や、タンパク質と薬剤の結合シミュレーションの高精度な方法論を開発し、創薬ビッグデータ統合システムの統合化も進めてきました。 「富岳」成果創出加速プログラムでは、②国民の生命・財産を守る取組の強化の領域において、「プレシジョンメディスンを加速する創薬ビッグデータ統合システムの推進」の課題解決に向けて、GENESISと創薬ビッグデータ統合システムを用いて患者由来の遺伝子多型・変異がタンパク質の構造やダイナミクスに与える影響を明らかにし、得られた分子レベルでの病態解明・薬剤反応性・薬剤設計に関する知見を臨床現場、創薬現場に提供することで、プレシジョンメディスンの加速を目指します。


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